常磐線の芸達者

常磐線には頼みもしないのに芸を披露してくれる人がいます。歌や踊りステキな笑顔。そんな皆さんの一芸を紹介します。

 

      
常磐線の芸達者 その1
私がまだ大学に通学していた頃です。夜9時を過ぎた頃だったと思います。ボックスにひとりで座っていたとき、途中の駅で会社員らしいおじさんが残りの席に座ってきました。目の前に座ったのは少し歳のいった人で、隣に座ったのはその部下らしき人でした。歳のいったおじさんの方はどうやらほろ酔いの御様子。それで「今の若い人は贅沢」だとか、そんな話を部下らしき人に語っていました。「芸もね〜。」という話になり、突然目の前におじさんが手を出してきました。『何だ〜!?』と思ったら、おじさんの右の手のひらに500円玉。『くれるのか?』って、んなわけない。おじさんはその上に左手をのせてぱっとどけるとあら不思議、500円玉がないわ。って、タネがわかってるから手品そのものには驚かないけど、おじさんの唐突なフリに驚いたさ。『はっ?』って感じで見ていたら、おじさんは傷ついたように「ホラ、こんな程度じゃ全然面白くないよね。」と部下らしき人に話してました。いや、いや、滑らかな手の動きは相当熟練していらっしゃる。しかしね、前フリなしに突然見せられてもリアクションに困るさ〜。
常磐線の芸達者 その2
ボックスに座っていたとき、降りた人と入れ替わりに窓側におばさん(おばあちゃんっていってもいいかも)が座りました。しかも私の隣に自分の荷物を置き、私の向かいには何かのプリントを何枚か並べて。『一体何?』と思ったら、手提げ袋の中から何かを取り出していました。折り紙・・・?おばさんはボックスの窓側についている小テーブルの上で折り紙を折りだしました。そして私の向かいに並べられたプリントをちらちら見ていたので、こっそりそれを見てみると『マンモス』というタイトルがついた折り方の解説でした。なんか、難しそうでした。紙を2枚組み合わせて作るようなタイプで。折り方のプリントは写真付きで確かに顔には牙があります。でも象とどう違うのかな・・・。きっとちょっとこっちの方がごついんだ。勝手に思いながら・・・、でも、どうしてマンモスなの!?渋すぎるよ、おばさん。だって、マンモスだよ?どう思います?
常磐線の芸達者 その3
朗読。本を朗読してくれるおばさんがいました。私が起きていた時は普通に本を読んでいました。しかし、私がうとうとしだすとブツブツと本を声に出して読み始めました。そしてそのうちのってきたのか、心情を込めて朗読し始めました。私が目を開けると、ブツブツ読みに戻りました。私が目を閉じると朗読モードに・・。何を読んでいたのかはカバーがかかっていてわかりませんでした。気がかりです。
常磐線の芸達者 その4
ギター弾き語り。20代かな、という外見のおにーさん。黒い皮のジャケット、ぴちぴちしたパンツ、垂れ下げた鎖。ギターを持っていた。夜間、空いているとはいえ車両には数人の人がいました。2,3人酔っ払って寝ていたけど。おにーさんは突然、「じゃんっ」とギターをかき鳴らしたあと、何か、よく分からない曲を弾きだしました。電車の音であまり聞こえなかったので。聞こえても分からなかったかも。あー、でも聞こえなくてよかったということもあるね・・・。ま、ともかくギターを弾くだけじゃ物足りなかったらしくて歌い始めましたよ。もう、リサイタル。ジャイアン???声が低いせいかまさに「ぼえ〜」の世界。それはかなり拷問に近いものでしたが、いい経験をしました。
常磐線の芸達者 その5
芸達者、というか、独り言の人、多いですよね。

 

 




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